エル・カスティーヨの東に戦士の神殿(Templo de los Guerreros)と千柱の間(Thousand Column Group)がある。ジャングルのように林立する千柱の間にはたくさんのレリーフが彫られており、光が当たるとそんなレリーフに光が刻み込まれて絵がぽっこりと浮かび上がる。連なる柱と柱の影と、そこに浮かび上がるレリーフが、なんとも不思議な空気をかもし出す。この戦士の神殿の入口にあるのがククルカンの石柱と、神の使者チャック・モールの像。チャック・モールはお腹に鉢を持っているのだが、ここには生きたまま胸を裂かれた生け贄の心臓が、天体の運行に疲れた太陽に捧げられていたという。
戦士の神殿(Templo de los Guerreros)
戦士の神殿(Templo de los Guerreros)
球戯場(Juego de Pelota)
鷲とジャガーの基壇(Plataforma de Jaguares y Aguilas)には心臓を食べる鷲とジャガーの姿が描かれていて、鷲とジャガーの基壇と言われています。人間の心臓を捧げることが太陽の運行のために必要だったと考えるトルテカの影響であるのは間違いありません。鷲とジャガーは、昼と夜をあらわすと同時にトルテカの戦士集団のシンボルでもあり、後のアステカ帝国にも引き継がれました。
チチェン・イッツァの球戯場(Juego de Pelota)はメソ・アメリカ随一といわれる規模と美しさを誇る。ゲームはサッカーとバスケットを足した様な競技で、約3kgの生のゴムボールが使われ、手を使わずにリングの中にボールを入れたほうの勝ちで、1本勝負であった。ここの球技場は全長168m。古代マヤでは太陽の恵みを得られるよう生贄を差し出したと言われる。生贄になるのは名誉な事であり、ボールゲームの勝者のリーダーは首を切り落とされる。